新築物件と違って、購入する前から建物が存在しているのが中古物件です。一度誰かがオーナーとして物件を持っていたのですが、何かしらの理由で手放して中古物件として新たに次のオーナーに売られるというケースがほとんどです。ネットなどでよく「投資用不動産は失敗する」などの言葉をよく耳にしますがその失敗のほとんどが中古物件のオーナーになった方達だと思います。投資用不動産オーナーに初めてなる方は悪く言えば仲介業者から食い物にされやすいです。物件をすでに持っているオーナーよりも知識がなく、多少良くない物件でも買ってしまうのが投資用不動産初心者の方にありがちな典型です。うまい言葉に騙されない為にもしっかりとここで勉強しておきましょう。
仲介業者を通して優良な中古物件がユーザーに回ることはほぼない
投資用不動産を買おうと思っている多くの方が、仲介業者から物件を購入すると思います。その仲介業者から「〇〇さんにおススメの中古物件ありますよ」と言われる場合が多々あります。物件の詳細を見てみるとパッと見良い物件だなと思う物件もあると思います。ですがよく考えてください。そんな良い物件があってメリットがあるのであれば、そもそも一般の私たちに物件が出回る前に仲介業者などが買いませんか?良い物件だと思ってもなぜ一般の私たちに出回っているのか?という点を考えると、何かしら理由があるからだということです。「仲介業者の言っていることが全て正しいわけではない」という気持ちで話を聞くのがおススメです。投資用不動産は大きな買い物ですので人(仲介業者)を簡単に信用してはいけないというのがポイントです。その為にも特に中古物件に手を出そうと考えているかたは知識が必要となります。
自殺物件はどの様にして販売されるのか ~宅建業法~
投資用不動産として購入しようと思っている物件でなかなか自殺物件などの問題がある物件を聞くことはないと思います。一応、宅建業法という法律では、心理的瑕疵物件は次に借りよう・買おうと思っている人に「心理的瑕疵物件かどうかを告知しないといけない」というルールーがあります。心理的瑕疵物件とは自殺以外にも、孤独死や事件、事故があったなど次に住む人・買う人にとって心理的に影響することです。心理的瑕疵物件はその事件が起きた部屋だけの告知義務であり、隣部屋の方には告知する義務はありません。もちろん告知をきちんとし、家賃を下げて入居者募集をする仲介業者もいますが、それだけではなかなか次に住む人は出てきませんよね。なので、不動産仲介業者の暗黙のルールーがあるのです。先ほどの告知義務はあくまでも事件があったあとすぐに住む人つまり次に住む人にしか告知しなくていいというところがポイントです。つまり、事故があった部屋でも、次の次に住む人には告知する必要がないのです。そこで、不動産仲介業者は一回誰かを住ました事にしておいて(実際は住んでいないが書類上は住んでいる)告知義務しなくてもいい状況をつくり、新たに物件を出すという仲介業社もいるということは理解してきましょう。
不動産業者のこの発言には注意しよう!
一棟系アパートを購入しようと考えている方にこれだけは絶対に知っておいてほしいことです。不動産会社側が「家賃保証」というワードを出して来たら注意です!家賃保証はサブリースとも呼ばれ、簡単に言うと、大家さんが損をするような仕組みになっています。サブリースとは「家賃保証会社が物件を一括で借り上げ空室保証をする」ということです。メリットとしては空室リスクがない事、管理会社にお任せして経営が出来るくらいしかありません。実際にサブリース契約をすると、入居者がいる(満室)ときは家賃収入の10~20%がサブリース会社と管理会社の収入となり本来の80~90%しかオーナー側に収入がありません。最初のうちはそれでいいかもしれません。ですが、家賃は2~3年毎に少しづつ下がっていきその分家賃収入も減っていきます。「30年一括借り上げ!」などよくある言葉は真っ赤な嘘です。アパート系でしかも中古でとなると、建物の老朽化などで修繕もしないといけないなどの問題も出てきます。さらに、中古となると常に満室になることは考えづらいです。ですので、甘い言葉に騙されて惑わされないように絶対に注意してくださいね。
まとめ
中古不動産は新築と違いオーナーになるにはハードルが高いということが分かりますよね。守られている法律が違ったり、中古物件ならではの心理的瑕疵物件などに当たる可能性もあります。中古不動産のすべてが悪いとは言いません。ですが、本当に知識がないとトランプで言うジョーカーを引くというパターンがほとんどです。せっかく物件を購入したのに耐震補強をしないといけない、修繕箇所がある、心理的瑕疵物件だったなど自分が購入した物件だったら最悪ですよね。余計にお金がかかって仕方がありません。それだったら最初から新築を選び、なるべくリスクの少ない物件を選ぶのが私個人としてはおススメです。